華郵集錦・水原明窓コレクション・第1部・第2部・10冊/日本郵趣出版/非売品/中国海関郵政史/日本上海郵便局/中国解放区/山東郵便史

商品説明
華郵集錦・水原明窓コレクション・第1部・第2部・10冊/日本郵趣出版/非売品/中国海関郵政史/日本上海郵便局/中国解放区/山東郵便史

華郵集錦・水原コレクション、第1部(6冊)と第2部(4冊)の10冊でまとめてみました。1978年- 第1部の6冊は非売品 ゆうメール・レターパック規格外 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

第1部(非売品)
1 中国海関郵政史
2 日本上海郵便局
3 中国解放区 上
4 中国解放区 下
5 東北近代史
6 山東郵便史

第2部
1 在中国アメリカ郵便史1982年
2 モンゴル郵便史
3 在中国日本郵便局 上
4 在中国日本郵便 下

ごあいさつ

多くの中国切手を集めている、友人たちの強い希望と、すすめによって、展覧会へ出品したコレクションを、そのまま写真とって、本にすることをきめ、ここに第1回分の《中国海関郵政史》を、まとめあげました。

このような本を作ることに、はじめはなかなか気が進みませんでした。コレクションは進行中のものですし、内容的に十分に自信はありません。収集の範囲が広いので、特定の分野に力を集中できませんから、収集品にムラがありますし、研究的な面では、しても、専門家にかないません。ごく親しい人たちのためには、ゼロックスで投与して、資料として差上げたり、教えをいただく材料とはしましたが、印刷物にして残すとなると、心を天下にさらすようなもので、大変に気が重かったのです。

しかし、いろいろとくどかれて、どうせコレクションは常に未完成のものだし、笑われたところで、趣味の遊びではないかと、もう割り切ることにしました。ですからこの本は、私のコレクションを通じて、中国切手を集める人たちに、教材と資料を提供することだけが、目的であるということを、改めて申しあげておきます。

第1回のこの本に収められているコレクションは、中国の海関郵政の下で、発行された切手と、国家郵政へ移る経過での切手類でまとめています。展覧会への出品は、全体のアウトライン48リーフを、1973年の全日展に、ついで大竜切手の部のみ48リーフを、1975年の全日展に、それぞれ出品して金賞をえました。国際展では、1974年の (スペイン)、1976年のアメリカ独立200年記念〈Interphil 76〉で、それぞれ金賞をうけ、さらに内容の構成がえをして出品した、〈HAFNIA "76〉(デンマーク)で大金賞をえました。

この本の構成について、はじめはその大金賞をえたときの、160リーフのままで、という話で進められました。それなら簡単だからと、承知したのですが、資料用として印刷するのだから、あれも加えよ、このリーフも手を入れて、といったことになり、 最終的に213 リーフになりました。このために10月から12月にかけ、毎晩のように深夜までアルバム作りをやることになり、ああえらいことを引受けたものだと、くやんだものの、後へはひけません。さらに、整理中のリーフも、大竜切手だけでもよいから20-30リーフを加えるようにという意見もありまして、それも考えましたが、それではこの第1回分だけが、厚くなってしまうので、お許しねがいました。

はしがき

ここに1冊の本として、まとめましたコレクションは、わが国では長いこと「満州」と呼んでいた、中国の東北地方の近代郵便史です。私は長い間、中国切手のコレクションをしていますが、テーマチクとして、この地を表現できないだろうかと考え、1975年のパリにおける国際展に、120リーフをもって出品しました。その成果は銀賞で、そのときの出品をベースに、《華郵集錦》第1部の第5巻に「東北近代史」として発表しました。

しかしいろんな点で、テーマチクのコレクションとして発展させるには、無理があります。むしろ、すなおに郵便史として、まとめていった方がよいと、考えを改めまして少しずつ材料をふやし、ふたたび国際切手展に出品しました。その成果は、1982年のパリで銀賞、1983年のリオデジャネイロで金銀賞とランクを上げ、1985年のテルアビブで、ようやく念願の金賞をえることができました。

中国の東北地方は、清朝発祥の地ですが、前世紀末からロシアと日本の進出におびやかされてきました。日清・日露の戦いを経て、1920年にロシアが撤退すると、日本の独占的な支配が強まり、1932年には関東軍の手で「満州国」が作られました。日本は中国の領土である満州を自国の「生命線」と呼び、完全な植民地化をはかっていきました。このコレクションは郵便の面から見た、同地の100年の歴史ですが、中国の人びとにとっては、苦難の歴史を物語る文物集であるといえましょう。

全体のコレクションの量は、アルバムリーフにして、800近くになりますが、1冊の本としてまとめるため、1945年以降の分は、すべてカットし、タイトルのページを示すに止めました。またそれ以前の時期においても、1ページに2リーフを入れるという、見苦しい編集をしながら、なお一部はカットしなければなりませんでした。それでも、これによって東北地方の郵便史の、アウトラインは十分に知っていただけると思います。

このコレクションを作るにあたり、内外の多くの郵趣著作を使わせていただきました。その数は50篇をこえます。それがなかったら、とてもこれだけに、まとめることはできなかったと思います。ここに先賢・先輩の皆さんのご努力に感謝するとともに、本書がそれへのご恩がえしとなり、今後の研究の資料として役に立つなら、幸いと考えています。

1986年1月1日
水原明窓

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