薄型で高品位な回路を搭載したプリアンプ Sansui製 CA-F1 です。1979年発売のモデルです。
薄型ですが、奥行き方向に十分なスペースがとられており、MCヘッドアンプには12個の FETによるプラス側マイナス側対称性を持たせた回路を搭載しています。更に、イコライザー・アンプにはこれもプラス側マイナス側対称性の良い上位機種譲りのダイアモンド差動回路により構成されています。また、ケース入りのトロイダルトランスによる電源等、十分にコストをかけた高性能機となっています。

本出展品では、電子機器の技術者がオシロスコープやオーディオアナライザーなどの測定器を傍らに置いて入出力のチェック、及びスイッチやボリュームの機能点検を行い、正常動作、及び良好な歪率、S/N比を確認しています。整備として、
・劣化したコンデンサ 8個の新品交換をしました。
・当機種にはリレーが 4個搭載されていますが、この内 2個はポップ・ノイズキャンセル用のミュート用(GNDへのショート)で音質に影響しませんが、残り 2個は TONE-On/Defeateの切替えに使われ、その接点品質が音質に影響します。この 2個のリレーを新品交換しました。
・当機種のリアのRCAジャックは PHONO入力以外金メッキ品が使われていません。それらの表面の劣化が目立ちましたので、TUNER、AUX入力の端子、及びPREOUT2系統の端子の 8個を真鍮ボディ/金メッキ処理のRCAジャックに新品交換しました。
その他、内部のスイッチ、メイン・ボリュームのクリーニングも済ませています。整備後に、サービスマニュアルに基づいた、電源調整、各アンプの調整を行い、エージングを兼ねた48時間のランニング運転を行っています。最後の写真に取り外しの部品を掲載し増した。

MCヘッドアンプとイコライザー・アンプに大きな面積を割いている本機は、高分解能で高品位なレコード再生を実現しています。出力アンプも含めてフラット感が高く、トランスデューサーとしての信頼性の高さを感じます。広帯域ですので、音楽ソースが持つ場の雰囲気も良く伝えてくれます。リレーと RCAジャックの更新により接点に由来する雑味も排除されています。

Sansui CA-F1
入力 ：PHONO(MM)、PHONO(MC)、TUNER、AUX、TAPE PLAY(x2)
出力 ：PRE OUT(x2)、TAPE REC(x2)
電源 ：AC100V、50Hz/60Hz
外形寸法(W×H×D)/質量：525×80×435mm / 8.8kg (ケース込み/実測)
出展内容 ：CA-F1 本体

エンクロージャーの お届け後当初の 1か月は動作保証として、出品者原因の不具合に対して無償で修理致します。特に初期不良に対しては丁寧な対応を心がけております。
今回は割り引いた価格からの出品です。次回以降、価格を上げていきます。