★駒井哲郎 銅版画「樹」★

商品詳細

■作家・作品詳細


駒井 哲郎（こまい てつろう)
1920年6月14日～1976年11月20日
銅版画家。
日本版画協会会員、春陽会会員、
東京藝術大学教授。
西田武雄に師事。

油絵や色彩版画の作品も少数あるが、生涯にわたり一貫して
エッチングを制作。
モノクロームの世界で、自己の内面、幻想、夢などを表現し続けた。
作風は、パウル・クレーの影響が濃い抽象的・幻想的なもの、
樹木や風景を繊細で写実的なタッチで描いたものなどがある。
大岡信（詩人、評論家）、安東次男（詩人）ら文学者との交流も多く、
安東とのコラボレーションによる詩画集『からんどりえ』（1960年）は、
版画と詩を同じ紙に刷った、日本では初の試みと言われている。
棟方志功、浜口陽三など、同時代の版画家に比べやや地味な存在では
あるが、日本美術界では長らくマイナーな分野であった銅版画の普及と
地位向上に貢献した作家として高く評価されている。

略歴
1920年 6月14日、東京府東京市日本橋区（現・東京都中央区日本橋)生まれ

少年時代を品川区五反田、港区麻布などで過ごす。
1933年 慶應義塾幼稚舎から慶應義塾普通部に進み、
図画教師・仙波均平を知る。
1935年 慶應義塾普通部在学中に、当時「日本エッチング研究所」を
主宰していた西田武雄（西田半峰）のもとに日曜日ごとに
通ってエッチングの技法を習得。
西田は版画家であり、また東京麹町で画廊と画商を営む傍ら、
銅版画の普及に尽力、『エッチング』という雑誌を発行。
少年駒井哲郎がエッチングに魅せられたのは、この
『エッチング』誌に載っていたジャン＝フランソワ・ミレーの
版画を見たことがきっかけだったという。
1937年 西田主催の版画講習会に助手として九州を巡り、
長崎で恩地孝四郎に出会えた。
1938年 慶應義塾普通部を卒業、
東京美術学校（現・東京藝術大学）油画科に入学。
当時の美術学校は予科1年、本科4年であったが、戦時下のため
半年繰り上げて1942年9月に卒業。
東京美術学校油画科では、卒業制作として自画像を描くことが
慣例化しており、駒井の自画像も東京藝術大学に現存。
暗闇の中に白い顔だけが浮き出したような、特異な作風の
自画像は、駒井の数少ない油絵作品の1つである。
1943年5月 結成された日本版画奉公会結成時に会員となる。

1948年 第16回日本版画協会展に出品。
入選して同会会員に推挙。
1950年 春陽会第27回展で春陽会賞を受賞。
1951年『束の間の幻影』がサンパウロ・ビエンナーレ展で
聖日本人賞を受賞。
1952年 スイスのルガノ国際版画ビエンナーレでも国際次賞を受賞。
1953年 資生堂画廊で初の個展を開催。
同時期に多分野の芸術グループ実験工房にも参加している。
1954年から翌年にかけて渡仏。
パリの国立美術学校でビュランの技法を学ぶ。
1956年 日本へ帰国後まもなく『芸術新潮』誌の3月号に
「自信喪失の記」という文章を寄せ、西洋の版画美術の
すばらしさに圧倒されたこと熟練を要する「ビュラン彫り」の
技術習得は30歳を過ぎてからでは困難であったことなどを
述懐している。
1959年 日本版画協会第27回展で日本版画協会賞を受賞、
第5回日本国際美術展でブリヂストン美術館賞を受賞。
1963年 東京藝術大学講師、
1971年 同・助教授、翌年教授に就任。
1973年 自選による『駒井哲郎銅版画作品集』（美術出版社）を刊行。
1976年 舌がんのため逝去。享年56。
2012年 福原義春が50年以上かけて収集した駒井哲郎の作品約500点が
世田谷美術館に寄贈される。



★作品タイトル「樹」

制作：1958年
部数：レギュラーエディション外、EA版 (20部)
レゾネ：美術出版社No.69
ヤタヤ額縁額装。(1965年)

作家の特徴である繊細で写実的なタッチで描いた
見事な作品。
本作品の翌年、日本版画協会賞を受賞や
東京藝術大学にて後進の指導にあたるなど
とても充実した勢いのある頃の傑作です。


☆本作品は真作を保証致します☆
万が一、真作でない場合は返品、返金を申し受け致します。
その場合、その根拠となる書面を添付頂きます。
存命作家の場合は作家本人より、
物故作家の場合は遺族、所定鑑定人より発行のものと致します。



■サイズ・コンディション、その他


サイズ

作品 18.5cm×27cm
額縁 37cm×47.5cm


コンディション

作品は良好な状態です。
額縁は小傷スレ、経年感有りますがご使用に支障無い程度です。


その他

作品面にエンボスネーム有り
マージンに作家直筆サイン、エディション有り
かぶせ箱有り


見出し掲載欄の「商品の状態」は、作品の評価としますので、
額縁の状態は別途コンディションにて参照下さい。
基本的に額縁は無価値とお考え願います。

尚、額縁や作品の主観による評価の双方の差異はご容赦願います。



☆☆真作と模写の表記☆☆

【真作】
真作保証できる作品を真作と表記致します。
作者自身、又は著作権者等で作成した
リトグラフ、木版画などの版画作品も対象です。
【模写】
真贋の判断ができない場合、又は作者不詳の作品は
模写と表記致します。


上記何れにも該当しない場合、真作と模写の表記は致しません。
(複製画、オフセット、ポスター、工芸品など)


尚、万が一、真作でない場合は返品、返金を申し受け致します。
その場合、その根拠となる書面を添付頂きます。
存命作家の場合は作家本人より、
物故作家の場合は遺族、所定鑑定人より発行のものと致します。


☆☆額装取付け(シートのみの出品分など)、取替え(現状額縁の交換)☆☆

全ての出品作品に於いてご相談致します。
お気軽にお尋ね下さい。




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